「全知的な読者の視点から」エピソード5 ネタバレ3
「全知的な読者の視点から」エピソード5 ネタバレ3
「全知的な読者の視点から」エピソード5 英語小説版を読んだのであらすじを書きます。
※自動翻訳を頼りに読んでいるため、解釈ミスがあるかもしれません。この記事はLINE漫画の「全知的な読者の視点から」20話にあたります。
これまでのお話
エピソード5 闇の中の番人(3)
チョン・ヒウォンが「ああ・・・あのおじさん足を引っ張ってくれたわね・・・」と憤慨し、イ・ヒョンソンは「すみません、手遅れでした」と悲しそうな声を出した。ドクジャはイ・ヒョンソンの肩を軽く叩き「誰も何もできなかったでしょう」と言う。
彼らが消えた穴からは何らかの力がわずかに吹き出していて、明らかに普通の穴ではなかった。穴は真っ暗で陰鬱とした雰囲気だ。
ドクジャはスマホを取り出した。残量はわずか5%。夜明けに、食料と引き換えにモバイルバッテリーを1つ手に入れている。ドクジャは滅生法を読み返し、ある一節をみつけた。
[『闇の淵』は犬ネズミの生息地であり、『闇の根』から生まれた空間。酸素の代わりにエーテルを吸うネズミは『闇の淵』の近くにいない限り自然に成長しません。]
ドクジャはほとんど覚えていたが、見直してみる価値はあると思った。想像通り、目の前にある暗い穴は『闇の淵』への入り口だった。ドクジャは、お目当ての部分を読み終え、スマホをポケットに入れた。
イ・ヒョンソンは不満げな顔でドクジャをみていた。
「2人が消えた穴に入ります。でも大人数で入ると危険なのでイ・ヒョンソンさんとチョン・ヒウォンさんはここで待ってください。何かが起こったら合図を出します」とドクジャはいった。
びっくりしたヒウォンは尋ねた。
「ギリョンと二人で行くのですか?」
「ヤツらを追うためにはギリョンの能力が必要なんです」
彼女が強く反対しようとした時、ドクジャはイ・ヒョンソンを呼んだ。
「イ・ヒョンソンさん、チョン・ヒウォンさんは体調が悪いので様子を見ていてください」
イ・ヒョンソンは何かを悟ったようだった。
「わかりました」
チョン・ヒウォンの呼吸は乱れていた。彼女は有毒な霧におかされたので体調が完全に回復していなかった。
ドクジャとギリョンは穴に飛び込んだ。
穴は地面に対して垂直に掘られていたが、まるで重力が働いているかのように普通に歩くことが出来た。これは、魔法の力によるものだ。
「こっちです」
黒エーテルにすべての光を吸収されるため、前後左右の区別すら難しい『 闇の淵』。ギリョンの「多種交感」の能力がなければ、またコインを使っていただろう。
「ドクジャさん、さっきのはわざとでしょ?」
ギリョンはドクジャに問いかけた。
「ハンさん立ちを連れ去った怪物、わざと見逃したでしょ?あの時、ドクジャさんの顔を見ていたんです」
ドクジャはギリョンを侮れない奴なので下手に誤魔化さない方が良いと判断し、見逃したことを素直に認めた。見逃した理由を問うギリョンにドクジャは説明する。
「ネズミは獲物を宝物と同じ場所に保管する習性がある。たまに奴らは珍しい物やアイテムを運んだりする。ただ、道が非常に複雑なのでその場所を見つけるには奴らが通った道を辿るしかないんだ」
ギリョンは黙っていた。ドクジャは話を続ける。
「ハン・ミョンゴが連れていかれることに期待してたけど、サンアさんまで連れていかれるとは思ってなかった」
「じゃあドクジャさんの目的は2人を救うことではなく、アイテムですか?」
「そうだよ。がっかりした?」
「いや。ドクジャさんは嘘が苦手です。そんな人だったら地下鉄で僕を助けないですから。僕はドクジャさんを信じています」
[一部の星座が涙を浮かべています]
[200コイン支援されました]
ドクジャは、自分を簡単に信じたギリョンは大人びているが、この世界には子供の『大人らしさ』を利用する卑劣な人間が大勢いることを知らないので、まだ子供だと思った。
「ドクジャさん。あなたは神様ですか?それとも主人公?」
ドクジャはギリョンの鋭い質問に驚いた。現代の子供はいつも物語が身近にあるからか?それとも何かを知った上での発言か?
「神でも主人公でもない。むしろ、主人公に憧れている方だ」
「でも何か知っているんでしょ?」
ドクジャは少し考えてから、「そうだ」と言った。
「それじゃあ1つ教えてください」
「分かれば答えよう」
「シナリオを全部クリアしたら、願い事は叶いますか?」
願い事?
「普通、こういう話の最後にはご褒美がある・・・そうでしょ?」
暗闇の中でリ・ギリョンの声は震えていた。亡くなった母親を見たときの、ギリョンの表情が突然頭に浮かんだ。
この世界を受け入れた人間は、それぞれの方法でこの世界に適応していく。
何かに支配される者もいれば、何かを信じ頼る者もいる。
そして、非合理的な感情を抱くものも・・・。
「叶うよ」
暗闇の中でよかった。ギリョンは俺の表情をみることができないから。
汚いと罵られても仕方ない。
俺は卑劣な大人で、この子は生きることを選択したんだ。
「もうすぐ2人のところに着きます」
周囲の黒いエーテルは急速に収縮していた。それは、『闇の根』が近くにある証拠だ。
ドクジャは緊張してトゲを掴んだ。
[少数の星座が息をひそめています]
ネズミの鳴き声がきこえ、音が近づくにつれて燃え上がる暗火の光が強くなる。そして、火の光の奥にボロボロの箱を見つけた。予想通りの場所に来たと確信した瞬間、メッセージが耳に響いた。
[サブシナリオが更新されました]
[[犬ネズミの宝の倉庫]に入りました]
「ドクジャさん、あれはっ・・・」
「静かに」
リ・ギリョンが宝箱を発見した直後、ドクジャはギリョンの小さな口を塞いだ。
滅生法の世界は執拗だった。星座はキャラクターの逆境を楽しむためにシナリオを追加した。宝箱には通常、トラップが仕掛けられていて、システムメッセージでさえ信用できない。
「宝箱には宝だけが入っているとは限らない」
[星座[深淵の黒炎龍]はがっかりしている]
深淵の黒炎龍、彼は私が死ぬことを望んでいた。
しばらく待つと、宝箱の周りに犬ネズミが集まってきた。犬ネズミが一定数集まると黒エーテルの火が増え、辺りが明るくなった。
そして、声が聞こえてきた。
「何もかも君のせいだ」
その声は知っている声だった。驚いたギリョンの肩をしっかりと握る。
「私のせいってどういう事ですか?」
「き、君が地下鉄に乗らなければこんな目にあわずに済んだんだ」
「それとこの状況は何も関係がないと思います」
「だ、だって、君が自転車なんかで通勤するからっ!」
「もしかして、部長が私の自転車を盗んだんですかっ?」
「私の車で送ってやると言ったのに、君がことごとく断っただろ!」
「答えてください。私の自転車を盗んだんですか?」
メルセデス・ベンツSクラスを運転している人が地下鉄に乗った謎が解けた。
実際、ユ・サンアは美人だ。会社だけでなく駅でもサンアに見とれていた男性はたくさんいた。
[星座[悪魔のような炎の審判者]が化身ハン・ミョンゴを嫌っています]
ハン・ミョンゴの顔は暗闇の中で見てもハッキリとわかるほど真っ赤だった。
「あぁ!私が盗んだ!文句あるか?」
「逆ギレですか?他人の物を盗んだのだから犯罪です!!」
「何が犯罪だ!君が私の誘いを理ったのが悪いだろう!」
[星座[緊箍児の囚人]がくだらない討論に呆れています]
予定外だが仕方ない。ドクジャは静かにとげを握った。
「私は君に何もしていないじゃないか!上司として部下を家まで送ってやろうと思っただけなのに!!君が何度も断るからっ・・・!!」
トゲを全力で投げる。トゲはハン・ミョンゴの口角をかすり、暗闇の中を突き進む。
「うわあぁぁあぁああぁ!!な、なんだっ!?」
[星座[緊箍児の囚人]が喜んでいます]
[100コイン支援されました]
「ドクジャさん!」
ユ・サンガが私に声をかけたが、私は彼女を見ていなかった。
バリバリ・・・バリッ!!
トゲが闇を突き破る。
[『 闇の番人 』が現れました]
[サブシナリオが更新されました]
[サブシナリオ『番人の退治』が始まります]
奴隷が王にひれ伏すように、ネズミが地面に倒れた。仄かな光の中に死神のような触手のモンスターが現れた。
リ・ギリョンの顔色が急激に青くなり、地面に蹲り吐き気を催し始めた。ギリョンと繋がっていた虫たちが潰され、繋がっていたギリョンもダメージを受けたからだ。
「多種交感はあと何回使える?」
「たぶん1・2回は使えます」
「わかった。しばらく休んでて」
ドクジャはユ・サンガとハン・ミョンゴを拘束するつるをナイフで切った。ナイフを数回動かしただけなのに、ツルに触れた部分が腐食し刀が熔けてしまった。これが悪魔種の力。
7級悪魔種『闇の番人』
多くの怪物の中でも悪魔種は独特な種族といえる。ネズミ達の宝は、悪魔種への供物に近い。同級でも悪魔種は怪獣種と次元が違う。
[『闇の番人』が魔王の加護を受けました]
『カミョン デル イトゥル』
悪魔種は独自の言語をもち、魔王を崇拝し、『闇の根』を通じて魔王の力を継承する。つまり、悪魔種を倒すことは魔王と敵対することを意味する。
[『闇の番人』が「恐怖」を発動します]
[専用スキル「第4の壁」が「恐怖」の効果を中和します]
「グワァァッ・・・イトゥル!!」
ドクジャには何を言っているか分からなかったが、状況は良くないので出来れば戦いたくなかった。
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